後藤繁雄『現代写真』(リトルモア刊)出版記念展覧会
「後藤繁雄と現代写真アートの世界」展

会 期 :2023年12月15日(金)〜12月23日(土) ※水・木・金・土のみ開催(祝日休)
開場時間 :13:00〜19:00
会 場 :@btf 東京都中央区勝どき2-8-19 近富ビル倉庫3F 3B 地図
入場料 :無料


本展では、編集者、アートプロデューサー後藤繁雄が取り組んできた、写真に関する著作とプロジェクトを展覧します。
『東京広告写真』(リトルモア 1994)、『写真という名の幸福な仕事』(アートビートパブリッシャーズ 2003)、『ノマディズム』(アートビートパブリッシャーズ 2007)、『現代写真アート原論』(共著/フィルムアート社 2019)、『超写真論 篠山紀信 写真力の秘密』(小学館 2019)などを展示販売。
また後藤が自身の主宰するG/P+abpにおいてすすめる写真集プロジェクトNEOTOKYOZINEの写真集群も展示販売いたします。
これは、2020年から富士フイルムビジネスイノベーション (旧・FUJI XEROX) とのコラボレーションで進めている
写真集・アートブックのプロジェクトで、デジタルプリンターのハイエンドモデルRevoriaを利用し、必要数に応じた部数のみを継続的に制作する野心的取り組みです。

 

12月15日(金)17:30より後藤繁雄氏によるインスタライブ開催。
(対談者:伊藤颯)

伊藤颯 Hayate Ito プロフィール
現代写真アーティスト。 作品とは自己と世界の謎解きのツール、暗号、Black Boxであるという独自の考えのもとに作品を制作。
その一方で提示されていくのは、その言葉通りの世界を単純化するためのひとつの「解」ではなく、
自身が「暗号」や「Black Box」と言及するそれは、さらに複雑で階層化された世界を示唆し、観るものは奇怪な現実へと同期していく。
写真を制作の軸としながら、そのアウトプットはインスタレーションや立体作品など多岐にわたる。
また20代の若手アーティストのコレクティブGC Magazineのリーダーを務めており、東京を中心に展覧会の開催や月刊誌の編集/発行を行っている。

https://www.instagram.com/shigeogoto/

 

オープニングパーティー:12月15日(金)18:00〜20:00
参加費:2,000円(税込) 会場:@btf

 

後藤繁雄 『現代写真』
写真を、破壊し、再創造せよ。激しく流動的なデジタルメディア環境下で最もエキサイティングなプレイを始めよう。巨匠ロバート・フランクから、最前線で活躍するヴィヴィアン・サッセン、横田大輔など気鋭のプレイヤーたちと協働し続ける後藤繁雄が、語り合い、思考し、記録し、実践する。いま、「写真」とは何かを考えるための渾身の一冊!!
*  * *
このたびリトルモアでは、後藤繁雄の新著『現代写真』を刊行いたします。著者・後藤繁雄は、1980年代より「独特編集」をモットーに編集者・アートプロデューサーとして時代に一石を投じる様々な企画に携わり、また2000年代からは京都芸術大学にてコンテンポラリーアートについての教鞭を執り続け、並行してGINZA SIXなどでの大型アート展示に関わるなど、多岐にわたって最先端での活動を展開しています。特に「現代写真」に精通し、これまでも写真関係の著作を多数発表するとともに、2008年から10年間、恵比寿にて「G/P gallery」を主宰。海外のフォトフェアにも積極的に出展し、横田大輔ら多くの才能を発掘しています。また、企画・プロデュースを務めた篠山紀信の大型美術館展「写真力THE PEOPLE by KISHIN」は、全国30館以上を巡回する異例の大ヒット展となり、入場者数も100万人を超えました。本書『現代写真』には、そんな後藤が雑誌や展覧会のカタログ、冊子、ブログなどでこの約15年間に発表したテキスト、インタビューから精選した81本を収録。世界の現代写真アートの動向を知る上で欠かせない一冊に構成しました。社会がDXやAIで急速に流動化、シフトしていく中で、「現代写真」こそが、最もスリリングなアート領域なのだと後藤は言います。本書『現代写真』は、専門的な一冊であるだけでなく、写真を通した「今」という時代のドキュメンテーションと言えるでしょう。

本書に登場する「現代写真アーティスト」54
ロバート・フランク/森山大道/ウィリアム・エグルストン/スティーブン・ショア/ジェフ・ウォール/トーマス・ルフ/トーマス・シュトルート/ヴォルフガング・ティルマンス/ジョエル・マイヤーウィッツ/ナンシー・ダベンポート/ボリス・ミハイロフ/マーティン・パー/アンデルス・ペーターセン/アントワン・ダガタ/トーマス・デマンド/カンディダ・ヘーファー/ライアン・マッギンレー/ピーター・サザーランド/スティーヴン・ギル/ヴィック・ムニーズ/ロー・エスリッジ/アン・コリアー/オラフ・ブルーニング/アレッサンドラ・サンギネッティ/ステファン・バーガー/エラッド・ラスリー/シャルロット・デュマ/JR/ベアト・ストロイリ/上田義彦/ラルフ・ギブソン/津田直/蜷川実花/シャーロット・コットン/横田大輔/志賀理江子/小山泰介/緒方範人/赤石隆明/川島崇志/磯部昭子/多和田有希/小林健太/細倉真弓/ジョン・ワーウィッカー/ヴィヴィアン・サッセン/ネルホル/山田弘幸/若木信吾/アレック・ソス/大竹伸朗/エマヌエーレ・コッチャ/名和晃平/スタン・ダグラス

章構成  9−−
まえがき 現代写真アートの旅と地図  第1章 我らがフロントライナー先導者たちとともに   第2章 写真の森を彷徨して  第3章 ながれぼし流星や星座と対話する第4章 写真に刻まれたコトバを解読する  第5章 戦略会議とキュレーション実装   第6章 G/P galleryという実験室での出来事  
第7章 地図のない旅/行方のない旅   あとがきにかえて 現代写真アートのアナキズムへ
  
仕様 A5・並製 608ページ 著者 後藤繁雄 ブックデザイン 林修三 カバー写真 ヴィヴィアン・サッセン 表紙写真 横田大輔 
定価 3,500円+税 発行 リトルモア ISB978-4-89815-580-6 C0072

著者 後藤繁雄 Shigeo Goto プロフィール
編集者、クリエイティブディレクター、アートプロデューサー、京都芸術大学教授。
坂本龍一、細野晴臣、奈良美智、篠山紀信、荒木経惟、蜷川実花、名和晃平らのアーティストブック、写真集を多数編集。また「エスクァイア日本版」「high fashion」「花椿」などの媒体でのアーティストインタビューは1,000人に及ぶ。京都芸術大学では「コンテンポラリーアートストラテジー」などの講座で20年以上にわたり教鞭をとるとともに、大学院GOTOラボを開講し、社会人を対象とした、優れた研究者、アートスタッフ育成にも力を入れている。著書・編書多数。KPOキリンアートアワードのコミッティメンバー時代にキュレーションを始め、五木田智央、田名網敬一、篠原有司男、やなぎみわ、長島有里枝、澤田知子らの展覧会を行なった。また、日本の若手登竜門のひとつであるAATMアートアワードトーキョー丸の内を小山登美夫らと17年にわたりプロデュース、審査を行う。他にも、文化庁メディア芸術祭審査員などを歴任。また2008年には「現代写真アート」の仕組みづくりのために、自身でも現代写真ギャラリーG/P galleryを主宰し、Paris PhotoやUnseen Photo Fairなどの国際的なフォトアートフェアに出展。横田大輔、小山泰介、細倉真弓、小林健太らを世界に売り出すことに成功し、国際的評価も高い。さらに、2012年に企画・プロデュースした大型美術館展「篠山紀信展 写真力」は、全国30館を超すロングラン大ヒットとなり、入場者数100万人突破した。2018年から東京オリンピックをまたいで、全国巡回大型美術館展「蜷川実花 虚構と現実の間に」も企画・プロデュースした。写真に関する著作としては、『東京広告写真』(リトルモア 1994)、『写真という名の幸福な仕事』(アートビートパブリッシャーズ 2003)、『ノマディズム』(アートビートパブリッシャーズ 2007)、『現代写真アート原論』(共著/フィルムアート社 2019)、『超写真論 篠山紀信 写真力の秘密』(小学館 2019)などがある。